七色に輝くマルチコーティングが美しいMacro-Revuenon 35mm F2.8です。販売元は西ドイツのRevue。Revueはドイツのカタログ通販会社"Quelle"のカメラ部門のブランドで、自社製造を行わないOEM販売専門のメーカーでした。このRevuenon 35mm F2.8は"Made in West Germany"の刻印のとおり西ドイツ製で、製造元はミュンヘンの名門ENNA社です。ENNA MC MACRO-ENNALYT 35mm F2.8（M42）、PORST MACRO Weitwinkel 35mm F2.8（M42）ともども三つ子レンズを成しています。鏡胴デザインや仕上から察するに、製造年代は1980年代と思われます。現代的なマルチコーティングが施され、エンジニアリングプラスチック製鏡胴の距離指標やレンズ銘は彫込ではなく印刷です。非常に軽くわずか152gしかありません。西側陣営のM42マウントレンズとしては最終世代のものと見て間違いありません。レンズとしての能力ですが、名前のとおり接写能力は優秀です。最短撮影距離は26cm。寄ったときの描写は破綻が少なく、マクロ域に考慮をはらった設計のように思えます。シャープネス良好の上、ボケも綺麗、発色/コントラストは現代レンズの域に達しています。レンズの状態はなかなか綺麗です。カビ、クモリ、バルサム切れ、コーティング剥がれは見受けられません。内部へのチリやホコリは目視で分かる程度にはありますが、実写においては何も問題はありませんでした。ヘリコイドは適度な重さでフォーカシングは容易です。絞りリングの動作は滑らかで、クリック感もしっかりとあります。絞り羽根は綺麗で軽く動きます。自動絞り機構は指先押下で確認した限り、開放からF16まで問題なく動作します。マウントコンバーターを介して撮影した実写サンプルを添付しておきます。レンズ本体の他、フロントキャップ、リアキャップ、35mm画角用レンズフードが付きます。該当カテゴリがなかったため、αEマウントレンズとして出品しておりますが、実際にはM42マウントです。なにぶんにもオールドレンズですので、何とぞ御理解のほどよろしくお願いいたします。