マイセン 1930年頃 金彩デュロングパターン 花絵プレートセット製作年代1923-34年（ファイファー期）●サイズ直径:18 .5cm高さ:2.5cmファイファー期は諸事情により短命に終わったものの、一品当たりの完成度は非常に高く、現代への架け橋として大変重要なポジションを占めます。ボタン剣のエネルギーが詰まったまま、マイセンは20世紀を迎えますが、花絵は現代に向けての様式化を始めようとしている時期でした。このサイズのデュロングは珍しいです。中央の花絵部分が少し窪んでおり、周囲のレリーフが額のように浮き上がっています。そしてレリーフ地に沿って全ラインに描きこまれる金彩（上級ライン）や窓絵の中はぎっしりと淡く儚げなブーケ、極めつけは昆虫、ボーダー沿いの散らし小花など大変賑やかです。それでも忘れてはいけないと言わんばかりに、ボタン剣の色濃く残るブーケ。余白で距離を置くことでより存在感があります。このデュロング、光のあて具合によってくっきりと浮かび上がる文様は、フラワーブーケやワトーなどのバロックスタイルのデザインとの相性が抜群です。もともとこのレリーフは、1743年にアムステルダムの古美術商、デュロンの注文により考案されましたが、現代でもメインで用いられているという歴史の長さは先見の明があったと言えますね。カトラリー痕や傷などもほぼほぼ見られず、全体的なコンディションとしては素晴らしいと思います。パターン違い取り扱い中ですので、揃えてキャビネットに…お手持ちのフラワーブーケと昆虫のカップソーサーと合わせても素敵です。市場でもあまり見ませんのでこの機会に是非ご検討ください。